授業科目名 | 1群特講C@憲法演習【1群特講Ⅱ@憲法演習】 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 工藤 達朗 |
履修条件 | 「公法総合Ⅱ」(2020年度以前未修および2021年度以前既修の入学者は「公法総合Ⅲ」)を単位修得済みであること。 募集人数は13名以内とする。授業で最低1回は報告してもらうためである。実際の応募者はもっと少ないはずなので、その場合は、報告回数が多くなる(6人なら2回、4人なら3回、3人なら4回、2人なら…)。複数回報告するつもりでいてほしい。報告回数が他の人より少ない場合は司会進行をやってもらう。 |
科目の目的・到達目標 | 皆さんは最近の試験問題については、自分で、または仲間と一緒に勉強するはずだが、古い問題にまでは手が回らない人も多いだろう。この授業は、第1回以前のサンプル問題から第12回までの試験問題の歩みを振り返り、出題形式や傾向がどのように変化してきたのか、その理由は何かを考えることにしたい。といって、答案添削などの受験指導は行わない。過去の試験に合格する答案を目指すのではなく(同じ問題が二度出題されることはないのだから)、解説や起案例の分析を通じて、異なる問題にも対応できるような応用力を養うことを目的とする。そうすることで、司法試験に臨む心構えと実力を身に付けることが本演習の到達目標である。 |
授業の概要 | テキストによりつつ、新司法試験が始まる前のサンプル問題(2004年)、2006年の第1回から2017年の第12回までの憲法の試験問題(公法系科目第1問)を検討する。各回の担当者には、テキストの構成にしたがって、各年度の「問題」を読み、「解説」を参考にしつつ、「起案例」を分析してもらう。なぜこのような起案となったのかを解説から明らかにするのである。自分ならこう書くという対案を出してもよい。これが前半(1コマ目)である。後半(2コマ目)は、担当者の報告をもとに、全員で議論する。報告の分析の適否から、場合によっては解説や起案例の適否にまで言及してもよい。ただし、すでに述べたように、どれか一つの書き方に執着することなく、複数の論文構成の余地があり、自分が考えていた以外の書き方も可能であることに納得できれば、この授業では十分である。 |
講義内容 | 第1週(第1・2回) 担当者の決定と教員によるオリエンテーション(テキストの序章に目を通してくること) 第2週(第3・4回) 2004年サンプル問題 文化事業奨励金 第3週(第5・6回) 2006年度 たばこパッケージの有害表示の義務づけ 第4週(第7・8回) 2007年度 まちづくり条例に基づく宗教団体の排除 第5週(第9・10回) 2008年度 インターネット上のフィルタリング・ソフト 第6週(第11・12回) 2009年度 大学教員の先端臨床治療 第7週(第13・14回) 2010年度 ホームレスの福祉受給権 第8週(第15・16回) 2011年度 インターネット上のストリート・ビュー 第9週(第17・18回) 2012年度 政教分離原則 第10週(第19・20回) 2013年度 デモ行進と大学内における集会 第11週(第21・22回) 2014年度 観光地におけるタクシー事業免許 第12週(第23・24回) 2015年度 思想・良心に基づく採用拒否 第13週(第25・26回) 2016年度 性犯罪前科者の継続監視 第14週(第27・28回) 2017年度 外国人労働者 第15週(第29・30回) 総復習・まとめ等(具体的内容は、開講後指示する) |
評価方法 | レジュメの作成と報告(テキストの読み込みと判例・学説の調査)50%、討論への積極的参加など毎回の演習への寄与度50%として、総合的に評価する。出席は当然の前提である。報告の回数によって評価割合が若干変動する場合がある。 |
テキスト・参考文献等 | <テキスト> 渋谷秀樹『憲法起案演習』(弘文堂、2017年) |
科目群 | 法律基本科目群 |
サブタイトル |