授業科目名 | Foreign Law Seminar@欧州知的財産法概論 |
---|---|
配当年次 | 2024 |
単位数 | 1単位 |
授業担当教員 | 佐藤 恵太 |
履修条件 | 「知的財産法Ⅰ(総論・商標法等)」の受講歴があること(ないしは、学部等の知的財産法講義等の知財法体系全体にわたる講義の受講歴)が望ましいが、必須ではない。 |
科目の目的・到達目標 | 先端科学技術ローヤーとして活動するなかで、知的財産の権利を国内で有する者が海外の企業にライセンスし、または海外企業が保有する知的財産を国内で利用する等の局面で重要な知識となる欧州域内に共通に適用される知的財産ルールが講義の対象である。日本法と異なる独特の世界を鳥瞰していただくことを目的とする。そして、ときに、各国法の沿革を無視したドラスティックな制度を提案して実現していくEUのダイナミズムを感じつつ、知的財産にかかわる法律家の必須知識に触れ、ルールの詳細を調査するために必要なスキルの一端を会得することを到達目標とする。 |
授業の概要 | 欧州域内各国、あるいはEU市民に適用される共通の知的財産ルールに関して、形成プロセスと現行ルールの概要を解説する。EU共通ルールの形成プロセスの特徴、特許、著作権の領域に重点を置き、加えて実用新案、意匠、商標の領域についても取り扱う。欧州法は、各国を名宛人とする指令(directive) と、欧州市民に直接適用されるレギュレーション(Regulation)の2つの立法形式を中心として形成されているが、商標ルールを統一する必要性が早くから叫ばれ、欧州共通に適用されるルールを、かなり長期間かけて形成してきた。これらの経緯を、知的財産の主要な領域ごとに形成プロセス、現行制度の概略と現在の論点(欧州裁判所判決や、主要な立法提案を含む)を解説する。体系性は欠くが、新たな問題(デジタル対応等)への対処を、加盟国共通で進めていく点に、他国にとって大いに参考になる部分がある。そういった点を明らかにする。 |
講義内容 | 第1回-第3回 欧州共通知的財産法制の形成 第4回-第7回 特許に関するルール 第8回-第11回 著作権に関するルール 第12回-第13回 商標に関するルール 第14回 将来展望 第15回 まとめ (具体的には開講後に指示する) |
評価方法 | 評価レポート80%、平常点(授業中の発言・質問による)20%の合算。 レポートは、全体像の理解と、個別領域の理解(第2日から第4日の各日の内容のうちから任意の1~2項目を選択)の双方を問う設題にし、独自の調査を求める予定。詳細は開講後に説明する。 |
テキスト・参考文献等 | (テキスト) 定めない(配布される授業資料(和文)に基づいて講義する)。なお、欧州ルールは、欧州公用語(brexit以降、英語は含まれない)で記載されているが、本講義で配布する資料は、基本的に英語版またはそれを日本語訳したものを用いる予定。 (参考文献) Kur & Dreier, European Intellectual Property Law 2d, Edward Elgar Pub. (同書著者のKur博士は、意匠・商標制度の実質的な起草者) |
科目群 | 基礎法学・外国法・隣接科目群 |
サブタイトル | 欧州知的財産法概論 |