授業科目名 | 犯罪被害・犯罪心理と法 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 小木曽 綾・河原 克巳・滝沢 誠 |
履修条件 | 特になし。 |
科目の目的・到達目標 | 犯罪被害者の権利利益の保護を直接の目的とする諸制度が刑事手続に盛り込まれるとともに、被疑者や証人の供述、犯罪予防に関する心理的知見を刑事法学に取り込み、これらを踏まえた法運用が行われるようになっている。本科目では、履修者が、体系的な法制度の知識を踏まえたうえで犯罪被害者の権利利益への配慮の意義及び支援制度、並びに、被疑者や証人の供述や犯罪予防に関連する心理学的知見をもつことの重要性を理解するとともに、実務上の具体的問題解決への応用能力を身に付けることを目的とする。 欧米諸国の刑事訴訟における動向を踏まえたうえで、日本の刑事手続上の諸問題とその対応策を具体的に述べることができるようにするのが到達目標である。 |
授業の概要 | 本授業では、まず、被害者の損なわれた利益や尊厳の回復が、刑事司法の目的や、社会の安全維持、犯罪者の更生、人々の司法への信頼確保といった関心とどのように関連するかを検討する。次に、心理学的な視点を加えながら、犯罪の発生やそれへの対処、刑事手続上の諸問題を検討する。科目名に「犯罪心理」という言葉を用いているが、担当者はゲストスピーカーを除いて心理学の専門家ではないので、授業内容はあくまでも心理学的な視点を加えた刑事法及び刑事政策上の諸問題の検討である。 また、本授業は、ディプロマ・ポリシーにおける「養成する法律像」の中で「刑事法ローヤー」に必要とされる犯罪被害者に関する知識を身に付ける役割を有する。 |
講義内容 | 第1・2回 ガイダンス 被害者学とは (滝沢) 第3・4回 犯罪被害者の置かれた状況及び支援制度の内容 (滝沢) 第5・6回 犯罪被害者の損害回復 (滝沢) 第7・8回 証人保護 (滝沢) 第9・10回 犯罪被害者の心理1 (ゲストスピーカー) 第11・12回 犯罪被害者の心理2 (ゲストスピーカー) 第13・14回 犯罪情勢、刑罰論 (小木曽) 第15・16回 犯罪学の系譜、犯罪統計の利用 (小木曽) 第17・18回 取調べと供述の心理Ⅰ (小木曽) 第19・20回 取調べと供述の心理Ⅱ (小木曽) 第21・22回 取調べと供述の心理Ⅲ (小木曽) 第23・24回 犯罪予防Ⅰ (小木曽) 第25・26回 犯罪予防Ⅱ (小木曽) 第27・28回 検察実務と人間心理 (河原) 第29・30回 期末試験の実施 |
評価方法 | 学期末試験(80%)及び平常点(授業での発言・参加状況など。20%)により評価する。試験では、講義内容をなぞるのではなく、自らの思索の結果が表れているかどうかが重要な評価ポイントである。 |
テキスト・参考文献等 | (テキスト) 特に指定しない。 (参考文献) 最近のものとして、藤岡淳子『司法・犯罪心理学』有斐閣ブックス、2020年 (その他) 必要に応じて資料を配布する。 |
科目群 | 展開・先端科目群 |
サブタイトル |