授業科目名 | 4群特講Ⅱ@組織・企業の不正活動と法 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 阿部 鋼・大野 薫・小木曽 綾・四方 光・堤 和通 |
履修条件 | 刑事手続について一通りの理解を得ているか、「刑事訴訟法」を単位修得済みであることが望ましい。 |
科目の目的・到達目標 | 実務経験者と研究者との連携により、犯罪組織の活動と企業の不正活動の規律の方法について政策的視点や法解釈・法運用的視点から検討することを目的とし、これについて説明することができるようになることを到達目標とする。 |
授業の概要 | 経済的利益の獲得を目的に、組織的、継続的、反復的に犯罪を行う組織犯罪は、社会に重大な脅威を与える活動であり、犯罪による直接的な脅威のみならず、犯罪により得た収益を利用した経済活動への介入や、さらに民主主義を危険に晒す活動にも関係しており、国境を越えて展開される特徴を持つ。組織犯罪については、それを規制するための国際的な潮流を踏まえて我が国の問題を検討する。会社犯罪、会社の不正活動も、企業の活動が社会において重要性を占める現在では大きな影響を及ぼす。企業の犯罪活動・不正活動の実態とその影響、その規律の方法を、組織論、経済学的視点等の様々な観点から検討する。これらへの対処方策について、海外法制との比較を行い(必要に応じて英文資料を配布する場合がある)、社会に与える脅威や影響の大きな犯罪類型について考察する。実務経験者(阿部、大野、四方)と研究者(小木曽、堤)との連携方式により、実務の最先端の情報(特に、警察庁)に基づく授業を行い、刑事手続についての「理論と実務の架橋」を目指す。 |
講義内容 | 第1・2回(第1週) 組織・企業の不正活動を規律する法制度 阿部・大野・四方 第3・4回(第2週) 暴力団対策法制 四方 第5・6回(第3週) 暴力団捜査の実際 四方(ゲストスピーカー:警察政策研究センター派遣) 第7・8回(第4週) 国際組織犯罪対策・マネーロンダリング対策 四方 第9・10回(第5週) 公益通報者保護法による営業秘密不正取得対策 阿部 第11・12回(第6週) サイバー犯罪対策 四方 第13・14回(第7週) 企業犯罪の犯罪学 四方 第15・16回(第8週) 産業事故 四方 第17・18回(第9週) 企業犯罪の刑事政策 四方 第19・20回(第10週) 企業の不正活動―企業の視点1 大野 第21・22回(第11週) 企業の不正活動―企業の視点2 大野 第23・24回(第12週) 企業の不正活動―企業の視点3 大野 第25・26回(第13週) 学際法学からの企業犯罪論 堤 第27・28回(第14週) 捜査手法等 小木曽 第29・30回(第15週) |
評価方法 | 学期末に提出を求めるレポート(80%)及び平常点(授業での発言・参加状況等。欠席は減点事由とする。20%)により評価する。 |
テキスト・参考文献等 | <参考文献> 渥美東洋著『複雑社会で法をどう活かすか』立花書房、1998年 渥美東洋編『組織・企業犯罪を考える』中央大学出版部、1998年 中野目善則・四方光編著『サイバー犯罪対策』成文堂、2021年 トーマス・J・ミチェリ著、髙橋直哉訳『刑罰のパラドックスー刑事司法の経済学について考える』中央大学出版部、2023年 その他、随時紹介する。 |
科目群 | 展開・先端科目群 |
サブタイトル |