授業科目名 | テーマ演習Ⅱ@現代型犯罪に関する捜査・公判上の諸問題 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 中川 深雪 |
履修条件 | 「刑事法総合Ⅰ・Ⅱ」及び「刑事訴訟実務の基礎」を履修していることが望ましいが、2年次も可。希望者が多い場合は3年次を優先し、なお多い場合は、抽選とする。 |
科目の目的・到達目標 | 各種現代型犯罪をテーマとして、様々な問題点を検討することにより、各種特別法も適用する刑事法全般の応用力を高めることを目的とし、事実認定の基礎的能力を身に付けることを到達目標とする。 |
授業の概要 | 昨今、犯罪の組織化と国際化は著しいペースで進んでいる。従来、組織犯罪とは暴力団犯罪が典型的なものとされたが、いわゆる振り込め詐欺であっても、禁制薬物の密輸であっても、単独犯は少なく、背後に犯罪組織が存在する場合が通常であると言っても過言ではない。また、固定的犯罪組織とまでは言えないとしても、集団によって敢行される殺傷犯等の重大犯罪も後を絶たない。現代型犯罪のもう一つの特色としては、インターネットや携帯サイトの利用が挙げられ、これらを利用した犯罪の増加も大きな問題となっている。 これらの犯罪に対処するためには、何よりも事案の真相を解明し、共犯関係を踏まえ、特別法を含む適正な刑罰法令の適用が必須であるところ、本演習では、錯綜した証拠関係から事実認定し、あるいは、事実を評価してそのような法律を適用する手法を学ぶ。また、そうして公訴が提起された事案が裁判員裁判対象事件であった場合は、厳選された証拠に基づく、効果的かつわかりやすい立証が求められるので、その点についても証拠開示のあり方を含め検討する。さらに、児童虐待事件における司法面接のあり方や、GPS捜査の規制に関する国際比較等も行う。 授業は、あらかじめ指名された学生がレポートを提出し、同レポートの内容を他の学生及び教員が検討して討論するという形を基本としつつ、ポイントとなる事項については、教員が解説を行う。具体的な事例を通じて、刑事法全般にわたる問題点を検討するので、刑事法に関する実戦的能力を高めたいという学生を歓迎し、適宜国際刑事法について言及するので、その方面に興味を有する学生も歓迎する。 |
講義内容 | 第1・2回 ガイダンス・概論 第3~28回 通常授業 第29・30回 これまでのまとめと復習 |
評価方法 | 授業時の応答・発言状況による平常点(40%)と課題レポート(60%)により総合評価する。 |
テキスト・参考文献等 | (テキスト) 事前配布する事例教材を使用するほか、適宜参考資料を配布する。 (参考文献) 司法研修所検察教官室編『検察講義案(令和3年版)』法曹会、2023年 |
科目群 | 演習 |
サブタイトル | 現代型犯罪に関する捜査・公判上の諸問題 |