授業科目名 | 日本法制史【3群特講Ⅱ@日本法制史】 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 赤城 美恵子 |
履修条件 | 特になし。 |
科目の目的・到達目標 | 現代社会は過去から今に至る人々の営為の連続の上に成立しており、現代社会をより深く理解するためには、その歴史をたどることが不可欠である。とりわけ、日本は明治時代にいわゆる近代法(西洋法)を継受し、それ以前の法から「断絶」したとされるが、なお連続性を確認することができる。したがって、現代日本法および現代日本社会を理解するためには、現代法や近代法の知識もさることながら、近代法継受以前の日本社会にいかなる法制度が存在したのか、そこにいかなる議論を経てどのような形で近代法が継受されたのか、これらの点に関する知見もまた重要である。 そこで、この科目では、歴史的観点から日本法・社会を理解することを目的とし、日本法制史に関わる知識を獲得し、明治期の法制度の整備について背景を含め理解し説明できることを到達目標とする。 |
授業の概要 | この授業では、江戸期にいかなる法的世界が存在したのか、明治期にいかにして近代法が継受されたのかを中心に講義する。 まず、日本の国家体制・法・裁判の形成過程、さらに江戸時代における仕組みについて検討する。次いで、近代法継受が必要とされた事情について概観する。その上で、国家体制、司法権、刑法、民法の近代化について個別に取り上げる。 |
講義内容 | 第1回 はじめに 第2回 古代~中世(1)国家体制① 第3・4回 古代~中世(2)国家体制② 第5・6回 古代~中世(3)法と裁判 第7・8回 江戸時代の支配体制 第9・10回 江戸幕府の法 第11・12回 江戸幕府の裁判 第13回 近代国家形成に向けて 第14回 国家体制(1)中央集権国家の形成① 第15回 国家体制(2)中央集権国家の形成② 第16回 憲法(1)立憲体制の模索 第17・18回 憲法(2)明治憲法 第19回 司法権(1)裁判所 第20回 司法権(2)裁判手続 第21回 司法権(3)明治憲法下の司法権 第22回 司法権(4)法曹の養成 第23・24回 刑法(1)近代的刑法典の編纂 第25回 刑法(2)明治国家と仇討 第26回 民法(1)近代的民法典の編纂① 第27・28回 民法(2)近代的民法典の編纂② 第29・30回 学期末試験 |
評価方法 | 平常点(授業への参加状況およびコメントペーパーの提出状況(30%))および期末試験(70%)によって評価する。 |
テキスト・参考文献等 | テキストは使用しない。毎回レジュメを配布する。 主要な参考文献は以下のとおり。 ①浅古弘ほか編『日本法制史』(青林書院、2010年) ②水林彪ほか編『法社会史』(山川出版社、2001年) ③川口由彦『日本近代法制史[第2版]』(新世社、2014年) ④高谷知佳・小石川裕介編著『日本法史から何がみえるか』(有斐閣、2018年) ⑤出口雄一ほか編『概説 日本法制史』(弘文堂、2018年) ⑥伊藤孝夫『日本近代法史講義』(有斐閣、2023年) この他、適宜紹介する。 |
科目群 | 基礎法学・外国法・隣接科目群 |
サブタイトル |