授業科目名 | 矯正と法 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 今福 章二 |
履修条件 | 刑事政策に関連する分野を積極的に学びたいという学生の参加を期待する。 |
科目の目的・到達目標 | 矯正と法で扱う刑事政策の分野は、刑法や刑事訴訟法等と密接に結び付くが、さらに犯罪者や被害者を具体的に考える、という特殊性を持つ。そのため、刑事政策を学ぶことで、他の刑事法科目の理解を一層深めることを目的とする。 また、刑事政策は、将来、法曹となった後に法曹三者いずれにとっても必須の科目である。しかし、残念ながら、法科大学院の刑事政策の授業以外で、十分に刑事政策を学ぶ機会がないことが現状である。そこで、本講義では、刑事政策の基本から応用までを学び、将来、法曹となった後に、十分に対応することができる能力を身につけることを到達目標としたい。 |
授業の概要 | 授業では、今まさに社会で問題となっている矯正や更生保護、さらには被害者支援の問題点を扱っていきたい。そこで、一般的な刑事政策についての説明を加えつつ、特に現在問題となっているトピックを中心にしながら、授業を進める。これにより、将来、皆さんが法曹となった後に、役立つ知識を伝えていきたいと考えている。 なお、授業では、前半の50分でテーマに即した講義を行い、後半の50分で受講生からの報告を踏まえてディスカッションをすることで、理解を深めたいと考えている。また、刑事政策の分野は刑事法に関する分野の中でも流動が激しく、そのため、必要に応じてシラバスに記載のないテーマを扱うこともある。 |
講義内容 | 第1・2回(第1週) 矯正と法についての概要 第3・4回(第2週) 刑事施設での処遇(施設内処遇)について 第5・6回(第3週) 更生保護での処遇(社会内処遇)について 第7・8回(第4週) 仮釈放について 第9・10回(第5週) 薬物事犯について 第11・12回(第6週) 犯罪・非行の当事者の視点から考える 第13・14回(第7週) 性犯罪について 第15・16回(第8週) 多機関連携・協働による処遇について(1) 第17・18回(第9週) 多機関連携・協働による処遇について(2) 第19・20回(第10週) 満期釈放者対策について 第21・22回(第11週) 市民参加について 第23・24回(第12週) 被害者支援について 第25・26回(第13週) 触法精神障害者と医療観察制度について 第27・28回(第14週) 少年の保護手続きについて 第29・30回(第15週) 総復習・まとめ |
評価方法 | ①授業での発表およびその内容のレポート(70%) ②授業への参加姿勢(30%) |
テキスト・参考文献等 | (参考文献) 相谷登・今福章二・椿由里子編著『刑事司法と福祉』ミネルヴァ書房、2023年 法務省法務総合研究所『令和5年版 犯罪白書』日経印刷、2023年(法務省Webページから閲覧可能) 法務省『令和5年版 再犯防止推進白書』日経印刷、2023年(法務省Webページから閲覧可能) 朴元奎・太田達也編『リーディングス刑事政策』法律文化社、2016年 松本勝編『更生保護入門(第6版)』成文堂、 2022年 今福章二・小長井賀輿編著『保護観察とは何か-実務の視点から考える』法律文化社、2016年 伊藤冨士江『司法福祉・実践と展望-少年司法、刑事司法、医療観察、被害者支援』ぎょうせい、2021年 |
科目群 | 展開・先端科目群 |
サブタイトル |