授業科目名 | 比較契約法 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 伊藤 知義 |
履修条件 | 「民法Ⅰ~Ⅴ」、「英米法総論」、「英米契約法」、「比較法文化論」、「ヨーロッパ法」を履修済みまたは履修中であることが望ましい。 |
科目の目的・到達目標 | ロシア・東欧を含むヨーロッパとの取引を念頭に置いて、フランス法、ドイツ法を中心としたヨーロッパ契約法の構造を明らかにし、これを日本契約法と比較することを目的とする。補足的に英米法との比較も行う。受講生が、これらヨーロッパ法との比較に基づいて日本法をより深く理解するとともに、ヨーロッパ法の知識を得てヨーロッパとの取引紛争にも対処できる人材として育つことが到達目標である。 |
授業の概要 | ヨーロッパとの取引関係は、米国およびアジア諸国との取引と並んで、日本にとり重要な地位を占めている。フランス法、ドイツ法は日本民法の母法であるが、法典継受から100年以上を経て、ヨーロッパ契約法と日本契約法との間には相違点も生じている。本講義では、契約法上の種々の論点について、ヨーロッパ法の発想と日本法の発想をできるだけ具体的な事例を通じて比較し、両地域の契約法への理解を深めるとともに契約法をめぐる国際的動向を知ることを目指す。国際統一売買法およびロシア・東欧地域の契約法にも触れる予定である。斬新な観点から日本民法を見直し、復習する絶好の機会ともなるので、これまで比較法・外国法に関心がなかった受講生にとっても有益な授業となるはずである。 |
講義内容 | 第1・2回(第1週第1日) 契約における自由と公正(1) 第3・4回(第2週第2日) 契約における自由と公正(2) 第5・6回(第3週第3日) 申込と承諾(1) 第7・8回(第4週第4日) 申込と承諾(2) 第9・10回(第5週第5日) 締約強制(1) 第11・12回(第6週第6日) 締約強制(2) 第13・14回(第7週第7日) 契約交渉の破棄(1) 第15・16回(第8週第8日) 契約交渉の破棄(2)、方式(1) 第17・18回(第9週第9日) 方式(2) 第19・20回(第10週第10日) 公序良俗違反と給付の返還 第21・22回(第11週第11日) 契約内容の確定(1) 第23・24回(第12週第12日) 契約内容の確定(2) 、拘束力の根拠(1) 第25・26回(第13週第13日) 拘束力の根拠(2) 第27・28回(第14週第14日) 契約の解釈 第29・30回(第15週第15日) 学期末試験 |
評価方法 | 授業への参加状況および発言等(平常点として30%)(欠席は減点事由とする)の勉学意欲を考慮するとともに、学期末試験(70%)を併せて総合評価する。受講生が多い等の理由により発言の機会を十分確保できない場合には、受講生の理解度を測るために、適宜、授業内容に対する簡単なコメントペーパーの提出を求め、これを30%の平常点の評価対象とする。 |
テキスト・参考文献等 | テキストは使用しない。参考文献としては、差し当たり、ハイン・ケッツ『ヨーロッパ契約法I』(法律文化社・1999年)を挙げておくが、ほかに必要があれば授業時間中に指示する。 |
科目群 | 基礎法学・外国法・隣接科目群 |
サブタイトル |