授業科目名 | 英米契約法 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 松田 日佐子 |
履修条件 | 特になし。 |
科目の目的・到達目標 | 実務において国際取引契約の準拠法(及び国際紛争の実体準拠法)として最も選択されているイングランド契約法の基本理論と全体像を、判例法と事例をとおして理解することにつとめることを目的とし、契約の成立から終了までの各段階における重要論点を意識して、イングランド契約法の概要を説明できるようになることを到達目標とする。 |
授業の概要 | ・イングランド契約法の基本的理論と全体像を、国際取引実務上有用な論点を中心に、理解する。 ・テキスト及び授業での使用言語は日本語とする。適宜、簡易な原文(英語)の参考資料を配布する。 ・受講者が積極的に発言・参加することを期待される双方向・多方向の応答・議論を取り入れる。 |
講義内容 | 第1・2回(第1週) イングランド法の特徴・法源・判例法 第3・4回(第2週) 契約の成立(1):客観テストの原則・申込(offer)と承諾(acceptance) 第5・6回(第3週) 契約の成立(2):法的拘束力ある契約関係を形成させる意思(intention to create legal relations)・明確性(certainty)・完全性(completeness)及び要式性(formality) 第7・8回(第4週) エンフォース可能な契約(1):約因(consideration)(1) 第9・10回(第5週) エンフォース可能な契約(2):約因(consideration)(2) 第11・12回(第6週) 約束的禁反言(promissory estoppel)、契約関係の法理(the doctrine of privity) 第13・14回(第7週) 契約の内容(1):I.契約条項(terms) 第15・16回(第8週) 契約の内容(2):II.契約条項の解釈(interpretation of contract) III.責任排除条項 第17・18回(第9週) 契約の成立に対する抗弁(1):I.不実表示(misrepresentation) 第19・20回(第10週) 契約の成立に対する抗弁(2):II.強迫(duress) III.不当威圧(undue influence) IV.非良心的取引(unconscionable bargains) 第21・22回(第11週) 契約の成立に対する抗弁(3):契約の無効―V.錯誤(mistake) VI.違法性(illegality) 第23・24回(第12週) 契約の終了(1):契約終了の諸事由―I.履行による終了 II.合意による終了 III.法の作用による終了 第25・26回(第13週) 契約の終了(2):IV.フラストレーションによる履行義務の終了(discharge by frustration) V.契約違反による終了(discharge by breach) 第27・28回 (第14週) 契約違反における法的救済措置(remedies for breach of contract) 第29・30回(第15週) まとめ |
評価方法 | 授業への参加・発言状況(30%)と学期末レポート(70%)の結果を総合的に評価する。 |
テキスト・参考文献等 | (講義資料) 松田日佐子 『イギリス契約法の理論と実務』 JCAジャーナル 2018年1月号~2019年12月号(受講生に講義アウトラインとともに講義資料の一部として配布する)。 (参考 (注)購入は必須ではない。) 戒能通弘・ 竹村和也 『イギリス法入門』(歴史、社会、法思想から見る)法律文化社 2018年 島田真琴 『イギリス取引法入門』 慶應義塾大学出版会 2014年、2018年補遺(慶應義塾大学出版会2018年3月 http://www.keio-up.co.jp/kup/pdf/21120.pdf)及び2021年補遺(慶応大学出版会2021年7月 https://www.keio-up.co.jp/kup/pdf/21120.pdf ) |
科目群 | 基礎法学・外国法・隣接科目群 |
サブタイトル |