| 授業科目名 | 刑法Ⅰ |
|---|---|
| 配当年次 | 1年次 |
| 単位数 | 3単位 |
| 授業担当教員 | 原口 伸夫 |
| 履修条件 | 特になし。 |
| 科目の目的・到達目標 | 〔目的〕 受講者が、刑法の総論と各論の両方にわたり、重要な基礎的知識を体系的に修得するとともに、2年次以降における学修の積み上げを可能とするだけの柔軟な法的思考力・応用力を身に付けること。 〔到達目標〕 履修後には、受講者において、刑法の基本的な考え方、実務上、大きな意味をもっている重要判例、そして主要な学説を、それらの合理性・限界等を含め、充分に理解し、それらを自分の言葉で他者に説明できるようになること。 なお、Cplusにおいて、科目ごとの到達目標を掲げているので、自学自習を含めて各自が1年次の終わりまでに理解しておくべき事項を確実に修得することを目ざし、計画的な学修を進めるよう努めてほしい。 |
| 授業の概要 | 犯罪と刑罰に関する刑法は、種々の法律の中で重要な位置を占めている。人々が犯罪に遭うことを不安に思うことなく、平穏に生活できるようにすることは法秩序の基本的任務であるが、他方で、市民が国家刑罰権の不適正な行使から自由であることは、法治国家が保障すべき不可欠の事柄である。刑法は、その両面で実は相当に行き届いた配慮をしているが、法律家がそのことを正確に理解し、バランスのとれた体系的認識に高めなければ、折角の配慮も活きてこない。また、刑法の規定の文言には現れない、実務における運用の知恵にも学ぶべきものがきわめて多い。さらには、社会の進展に対応できていない立法論上の不備を認識し、法改正に繋げることも法律家にとり重要な課題である。この授業は、こうした基本的認識に立ち、法科大学院における今後の学修の基礎を築き、固めることを狙いとして着実な学修を促そうとするものである。 |
| 講義内容 | 第1回 罪刑法定主義、犯罪論の全体像 第2回 因果関係(1) 第3回 因果関係(2) 第4回 不作為犯 第5回 故意、事実の錯誤(1) 第6回 事実の錯誤(2) 第7回 過失 第8回 正当防衛(1) 第9回 正当防衛(2)、誤想防衛 第10回 緊急避難 第11回 正当行為・被害者の同意 第12回 責任能力、原因において自由な行為、期待可能性 第13回 法律の錯誤、違法性の意識 第14回 実行の着手 第15回 中止犯(中止未遂) 第16回 不能犯 第17回 正犯と共犯、共犯の従属性、間接正犯 第18回 共謀共同正犯、片面的共同正犯 第19回 承継的共同正犯 第20回 過失の共同正犯、結果的加重犯の共同正犯、犯罪共同説と行為共同説 第21回 不作為と共犯、共犯からの離脱、共犯者の中止未遂 第22回 共犯と錯誤、共犯と身分 第23回 必要的共犯、罪数 第24回 学修到達度テスト(総論) 第25回 生命に対する罪(殺人罪、堕胎罪、自殺関与罪) 第26回 身体に対する罪(暴行罪、傷害罪、同時傷害の特例) 第27回 その他の生命・身体に対する罪(遺棄罪、過失致死傷罪等) 第28回 自由に対する罪(逮捕監禁罪、略取誘拐罪、脅迫罪、強要罪、住居侵入罪) 第29回 名誉に対する罪 第30回 信用・業務に対する罪 第31回 財産犯概説、窃盗罪(1) 第32回 窃盗罪(2) 第33回 窃盗罪(3) 第34回 強盗罪(1) 第35回 強盗罪(2) 第36回 詐欺罪(1) 第37回 詐欺罪(2)、恐喝罪 第38回 横領罪、背任罪 第39回 盗品関与罪、毀棄隠匿罪 第40回 社会的法益に対する罪(放火罪、文書偽造罪) 第41回 国家の作用に対する罪、国家的法益に対する罪(司法作用に対する罪、贈収賄罪) 第42回 学修到達度テスト(各論) 第43~45回 まとめ |
| 評価方法 | ①授業への参加状況(発言等)、②授業中の担当者の質問に対する解答の有無・内容、③2回実施する学修到達度テストの出来具合、④全講義終了後の期末試験の成績を総合的に「到達目標」に照らして評価し、①に15%、②に15%、③に20%、④に50%の比重を置く。 |
| テキスト・参考文献等 | テキストは特に指定しないが、必携の教材として、井田良=髙橋直哉ほか『刑法ポケット判例集〔第2版〕』(弘文堂、2025年)を利用していただきたい。 体系書としては、井田良『講義刑法学・総論(第2版)』(有斐閣、2018年)、『講義刑法学・各論(第3版)』(有斐閣、2023年)、西田典之(橋爪隆補訂)『刑法総論(第4版)』(弘文堂、2025年)、『刑法各論(第8版)』(弘文堂、2025年)、山口厚『刑法総論(第4版)』(有斐閣、2025年)、『刑法各論(第3版)』(有斐閣、2024年)等がある。 そのほか、髙橋直哉『刑法の授業[上巻][下巻]』(成文堂、2022年)、佐伯仁志『刑法総論の考え方・楽しみ方』(有斐閣、2013年)、大塚裕史ほか『基本刑法Ⅰ総論(第3版)』(日本評論社、2019年)、『基本刑法Ⅱ各論(第4版)』(日本評論社、2024年)。論点書として、井田良=髙橋直哉ほか編『刑法演習サブノート210問〔第2版〕』(弘文堂、2024年)、注釈書(コンメンタール)として、前田雅英ほか編『条解刑法(第5版)』(弘文堂、2025年)、判例教材として、佐伯仁志=橋爪隆編『刑法判例百選Ⅰ総論(第8版)』および『刑法判例百選Ⅱ各論(第8版)』(有斐閣、2020年)がある。 |
| 科目群 | 法律基本 |
| サブタイトル |