授業科目名 | 比較法文化論 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 伊藤 知義 |
履修条件 | 特になし。 |
科目の目的・到達目標 | 本科目は、現行日本法が前提とする「正しさ」と異なる基準を持つ古今東西の法文化の一部を知ることによって、現行日本法の相対性に対する理解をさらに深めることを目的とする。柔軟な法的思考を涵養することによって、受講生が「正しさ」の多様性について理解し、異なる法文化の衝突により生じる紛争にも対処できる人材として育つことが到達目標である。 |
授業の概要 | 時代と国、地域によって、正義や法の内容は変わる(時代と場所を越えた普遍的な正義が存在するという立場もあるが、それは検証可能であろうか)。21世紀の日本人の多くが当たり前だと思っていることが通じない国が世界のあちこちにあるし、何が正しいことなのかについて、現在と数百年前の日本人との間に大きな違いのある場合もある。 この授業では、緻密な法解釈論から少し離れて、現在の日本法と大きな違いを有する現在あるいは過去の外国法または日本法の具体的な例を取り上げ、それを正当化する論理を現行日本法の論理と比較し、さらにそれを支える歴史的・経済的な背景を考えてみたい。特に宗教との関わりに注目する。 |
講義内容 | 第1・2回(第1週第1日) 何が「正しい」か…時代による違い 第3・4回(第2週第2日) 何が「正しい」か…場所による違い 第5・6回(第3週第3日) 東アジアの伝統と正義 第7・8回(第4週第4日) 宗教と正義 第9・10回(第5週第5日) 一神教の系譜とイスラム法 第11・12回(第6週第6日) イスラム法的な制度(1) 第13・14回(第7週第7日) イスラム法的な制度(2) 第15・16回(第8週第8日) アメリカ法と宗教 第17・18回(第9週第9日) 進化論訴訟・中絶 第19・20回(第10週第10日) 同性愛 第21・22回(第11週第11日) 食べ物と正義 第23・24回(第12週第12日) 動物と人間 第25・26回(第13週第13日) 日本法と宗教 第27・28回(第14週第14日) 日本人の正義観と宗教 第29・30回(第15週第15日) 学期末試験 |
評価方法 | 発言等の授業への参加状況(平常点として30%)(欠席は減点事由とする)の勉学意欲を考慮するとともに、学期末試験(70%)を併せて総合評価する。受講生が多い等の理由により発言の機会を十分確保できない場合には、受講生の理解度を測るために、適宜、授業内容に対する簡単なコメントペーパーの提出を求め、これを30%の平常点の評価対象とする。 |
テキスト・参考文献等 | テキストは使用しない。必要に応じて、授業時間中に参考文献を指示する。 |
科目群 | 基礎法学・外国法・隣接科目群 |
サブタイトル |