授業科目名 | IT社会と法 |
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配当年次 | 2・3年次 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 伊藤 亜紀・大橋 香名子・佐藤 恵太・佐藤 信行 |
履修条件 | なし。 |
科目の目的・到達目標 | IT社会における法と法実務の特色を理解することを目的とする。IT社会に生起する様々な実例や紛争例について、その事実(IT技術にかかるものを含む。)を正確に理解し、新たな法制度や法理論に対応できる法曹としての能力を涵養することを到達目標とする。 |
授業の概要 | IT(Information Technology)社会は、高度な電子情報・通信社会であるが、そこにおいては、近代市民法が想定していなかった問題が生起している。そこで、こうした社会における法的制度基盤形成のあり方を検討するとともに、法および法実務の変容を把握する。 具体的には、全体を5つのセッションに区分し、IT社会を支える技術を学んだ後、それを社会装置として受け止めるための政策と法のあり方を考え、IT社会について、技術的背景と社会的・経済的背景の理解に努めつつ、その実現と展開に必要な技術的・実務的・制度的基盤整備の諸問題に照らして、法的諸課題の抽出と検討を行う。先端科学技術ローヤーの養成という目的に照らして、各法分野について考察を進めるにあたっては、それぞれ、実践的研究を進めている教員が分担して運営し、著名なゲストスピーカーを招聘する。 社会のIT化は極めて広範な領域に及んでいることから、ディプロマ・ポリシーにいう先端科学技術ローヤー(DP4)となることを志望する者はもとより、ビジネス・ローヤー(DP2)、公共政策ローヤー(DP5)、刑事法ローヤー(DP6)を志望する者、さらにはリーガル・ジェネラリストを志望する者の学修に資するようにテーマ設定を行う。 なお、春季集中科目のため、レポートへのフィードバックは、原則として講評を通じて行う。 |
講義内容 | 第1~6回 IT社会の技術的基盤と倫理および法的思考(佐藤信行+ゲストスピーカー) 第7~12回 IT社会における政策と法(佐藤信行+ゲストスピーカー) 第13~18回 IT社会における金融と法(伊藤+大橋) 第19~24回 IT社会における知的財産法(佐藤恵太+ゲストスピーカー) 第25~28回 IT社会における法変動の諸問題(佐藤信行) 第29・30回 まとめと補充(具体的内容は、開講後指示する) |
評価方法 | 発言等の授業への参加状況(30%)およびレポート(70%)を総合評価する。 |
テキスト・参考文献等 | (参考文献) ①曽我部真裕他『情報法概説(第2版)』(弘文堂、2019年) ②松井茂記・鈴木秀美・山口いつ子編『インターネット法』(有斐閣、2015年) ③福原紀彦『企業法要綱2:企業取引法(第2版)』(文眞堂、2021年) ④辻井重男『情報社会・セキュリティ・倫理』(コロナ、2012年) ⑤伊藤亜紀『電子マネー革命~キャッシュレス社会の現実と希望』(講談社現代新書、2010年) ⑥堀部政男『インターネット社会と法(第2版)』(新世社、2006年) ⑦片岡義広「ビットコイン等のいわゆる仮想通貨に関する法的諸問題についての試論」金融法務事情1998号28頁 ⑧佐藤信行「IC技術と法システム」法学新報120巻1・2号、(2013年) ⑨杉浦宣彦・片岡義広「電子マネーの将来とその法的基盤」金融庁金融研究所研修センター(現:金融研究センター)、15年度ディスカッションペーパー、(2003年8月) なお、第4セッションの参考文献で、上記②以外のものは、授業中に指示します。 |
科目群 | 展開・先端科目群 |
サブタイトル |