授業科目名 | 4群特講Ⅰ@民事裁判実務研究 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 1単位 |
授業担当教員 | 小林 明彦・酒井 直樹・谷地 伸之 |
履修条件 | 「民事訴訟実務の基礎」(2年次配当)を履修していること。 |
科目の目的・到達目標 | この科目の目的は、民法、民事訴訟法並びに「民事訴訟実務の基礎」で修得している要件事実論を踏まえた主張分析及び事実認定の各基礎理論並びに両者が民事訴訟手続においてどのように実践されるのかに関する理解を前提として、これらを発展させ、具体的事例での基本的な活用方法を身に着けることである。司法修習での学修へスムースに移行し、実務修習で具体的な事件に接する準備をすることも副次的な目的となる。 到達目標は、民事裁判実務で必要とされる総合的な紛争解決能力のうち、特に主張分析に関する能力及び事実認定に関する能力を深化させ、その理解に基づき書面及び口頭での的確な表現で説明をすることができるようになることである。 |
授業の概要 | 「民事訴訟実務の基礎」で取り扱ったような模擬事件記録の検討を通じて、当事者の主張を的確に分析・整理しつつ、訴訟運営上の問題点を発見して解決する能力のほか、争点(争いのある主要事実)に関する事実認定能力を深化させるとともに、これらの検討過程についての表現能力の向上を目指す。 この科目では、上記のような模擬事件記録を題材とした設問について、即日起案を実施する。具体的には、第2週に、期日調書、訴状、答弁書及び準備書面等を配布し、主張分析を行って要件事実の摘示等に関する即日起案を行う。また、第5週には、上記主張書面等と追加配布する証拠等の記録を前提として事実認定に関する即日起案を行う。これらの起案がそれぞれの期限までにC plusを用いて提出されることを前提として、授業では、訴訟物や主張整理のほか、当事者の主張の問題点の検討を通じて、裁判所の立場から釈明を求めるべき事項や撤回を促すべき主張等を指摘させたり、争点(争いのある主要事実)についての重要な間接事実や立証の構造等を指摘させたりしながら、その思考過程を口頭で表現させ、理解の定着や思考の深化を図る。 |
講義内容 | 第1・2回(第1週) ガイダンス、民事訴訟実務等に関する講義 第3・4回(第2週) 即日起案(要件事実論を踏まえた主張分析・整理部分) 第5・6回(第3週) 事案検討(解説及び講評)等 第7・8回(第4週) 事案検討(解説及び講評)等、事実認定に関する基礎的講義 第9・10回(第5週) 即日起案(事実認定部分。ただし、第6週以降の事案検討の前提となるようなサマリー又は特定の争点に関する間接事実等の認定を予定している。) 第11・12回(第6週) 事案検討(第5週の起案を踏まえた間接事実の検討並びに解説及び講評)等 第13・14回(第7週) 事案検討(第5週の起案を踏まえた間接事実の検討並びに解説及び講評)等 第15回(第8週) 総復習・まとめ等(具体的内容は、開講後指示する) |
評価方法 | 授業における議論への参加状況、即日起案の解答内容等の平常点を総合勘案して評価する。なお、第2週及び第5週の即日起案に50%(第2週の起案に30%、第5週の起案に20%)、授業中の発言や参加状況その他の平常点に50%の比重を置く。 |
テキスト・参考文献等 | (テキスト) 模擬事件記録を配布する。また、『改訂新問題研究要件事実』、『4訂紛争類型別の要件事実』、『改訂事例で考える民事事実認定』もテキストとして使用する。 (参考文献) 司法研修所編『10訂民事判決起案の手引(補訂版)』(法曹会、2020年) どのように要件事実(主要事実)を記載すべきかについては、「事実摘示記載例集」が参考となる。どのように見出し及び攻撃防御の対象を記載すべきかについても、同様である。 最高裁ウェブサイト内「民事裁判教官室コーナー」(上記テキスト、参考文献を補足する資料や教材が掲載されることがある。参照すべき箇所は、授業において適宜指摘する。) 以上のほか、授業の課題等の必要に応じ、有益な資料等を適宜配布の上、学生の参考とすることがある。 |
科目群 | 展開・先端科目群 |
サブタイトル |