授業科目名 | テーマ演習Ⅱ@不法行為法の基礎理論に関する日独比較 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 2単位 |
授業担当教員 | 前田 太朗 |
履修条件 | 本科目の内容は民事法分野に密接に関連するため、特に民法科目(特に「民法Ⅴ」)を単位修得済み、または履修中であることが望ましい。受講者数は、20名を上限とする。受講希望者が多い場合には、事前相談の際に履修希望理由書を提出した者を優先するが、それでも多数となる場合には抽選によって選抜する。 |
科目の目的・到達目標 | 日本の不法行為法は、かつて「混迷」を指摘されたように、学説は多岐に分かれ、また判例は非常に多く、その一方で条文数は少ないため、法科大学院生にとっても理解することは、一見すると容易ではない分野と思われる。日本の不法行為法は、その発想源を、ドイツ法に求めることがあり、その影響力こそ今日では、弱まっているとはいえ、なお解釈論に直接・間接の影響を与えている。そこで、本演習では、ドイツで定評のある基本書を手掛かりにすることで、日本の不法行為法の現状を相対的に見つめることを目的とする。この目的を持つことで、日本の不法行為法の現状を見つめ、ありうべき解釈論の可能性を探ることが可能となり、より深い理解を得ることができよう。このことを本演習の到達目標とする。 |
授業の概要 | 毎回の授業では、教員が指定したテーマにつき、教員が指定した参考文献や資料を基に、一人ないし二人が分析・報告し、それを前提に参加者全員で質疑応答を行う。指定した参考文献や資料は、事前に配布するため、報告担当者以外も予習して臨み、授業で発言することが求められる。最後に、受講者が選択したテーマに関する最終レポートの作成を求める。 |
講義内容 | 第1・2回(第1週) ガイダンス/不法行為法の目的・機能の日独比較 第3・4回(第2週) 不法行為法における責任原理 故意・過失の日独比較① 第5・6回(第3週) 故意・過失の日独比較② 第7・8回(第4週) 因果関係の日独比較① 第9・10回(第5週) 因果関係の日独比較② 第11・12回(第6週) 損害の日独比較① 第13・14回(第7週) 損害の日独比較② 第15・16回(第8週) 権利侵害・違法性①の日独比較‐絶対権を中心に 第17・18回(第9週) 権利侵害・違法性②の日独比較‐一般的人格権 第19・20回(第10週) 違法性阻却・責任阻却事由、過失相殺の日独比較 第21・22回(第11週) 危険責任論一般 特殊な不法行為、監督者責任・使用者責任の日独比較 第23・24回(第12週) 建物保有者責任・動物保有者責任の日独比較 第25・26回(第13週) 製造物責任他特別法の日独比較 第27・28回(第14週) 不法行為法と契約法の関係の日独比較 第29・30回(第15週) 最終レポートの作成 |
評価方法 | 平常点60%[授業における報告の内容(30%)、授業への参加姿勢・授業中の質疑応答の内容(30%)]、最終レポート40%。ただし、最終レポートを提出しなければ、他の評価項目の得点にかかわらず、F評価とする。 |
テキスト・参考文献等 | (テキスト) 特定の教科書を指定することはない。各自が「民法Ⅴ」で使用した基本書の該当箇所を予習範囲として指定する。 (参考文献) 授業ごとに事前に参考文献・資料を指定する。 |
科目群 | 演習 |
サブタイトル | 不法行為法の基礎理論に関する日独比較 |