授業科目名 | 1群特講B@応用法定債権【1群特講Ⅰ@応用法定債権】 |
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配当年次 | 2024 |
単位数 | 1単位 |
授業担当教員 | 前田 太朗 |
履修条件 | 特になし。 |
科目の目的・到達目標 | 不法行為法を中心とする法定債権について、既に得ている判例や学説等の基礎的な知識をもって、これらをさらに深め応用できるようにすることを目的とする。 この目的に従って、個々の判例の判例趣旨や命題を知っているというだけでなく、それを踏まえたうえで、さらに当該判例が出された時代背景、その後の社会や理論の変化を受けて射程がどのように考えられるべきか自らの言葉で説明できること、さらにそれは不法行為法・民法の体系にどのように位置付けられるかミクロ・マクロ両方の視点をもって、理解し、その理解を的確に表現できるようになることが到達目標となる。 |
授業の概要 | 本授業は、法定債権領域を対象とする。法定債権は、周知のように2020年4月より施行された改正民法により直接に改正されたわけではないが、新たに設けられたルールは実際上も理論上も大きな影響を受けている。このことが伝統的な法定債権の通説・判例にどのような影響を与えるかを考えることは、これから実務法曹になることを目標とする受講者にとって重要なことと思われる。また法定債権の領域は、特に不法行為法を中心として重要判例が多く出されており、必ずしも教科書の記述には反映されていないところもある。そこでこうした最新の判例の動向を抑えることも、上記受講者の性格から極めて重要なものと考えられ、本授業のもう一つの要となる。この二つを軸に、ときに一方に着目し、ときに双方に着目して、授業を展開していく。 授業は講義形式で進められるが、予習課題も相応の量を持つもの(1回あたり3、4つの裁判例と参考文献(例えば調査官解説)を読んでくることを念頭に置いている)を配布する予定であり、そうした予習課題をこなしていることを前提に適宜質問していく形で進めていくことを想定している。 |
講義内容 | 第1・2回(第1週) ガイダンス、法定債権を取り巻く改正法の影響、不法行為法の概観 第3・4回(第2週) 成立要件①―故意・過失、因果関係、損害 第5・6回(第3週) 成立要件②―権利・法益侵害要件 第7・8回(第4週) 効果―損害算定、過失相殺、損益相殺 第9・10回(第5週) 特殊不法行為①―民法714条・715条 第11・12回(第6週) 特殊不法行為②―民法717条・719条 第13・14回(第7週) 不当利得―類型論のうち、給付利得と侵害利得 第15回(第8週) 総まとめ |
評価方法 | 講義時の質疑における勉学意欲の程度(10%)、中間のレポート(20%)及び学期末試験(70%)の結果を総合して成績評価をおこなう。*履修者が少数の場合には、学期末試験をレポート試験とする可能性もある。 |
テキスト・参考文献等 | 各自が使用するテキストでかまわない。参考文献は初回に指定する。必要な文献は適宜こちらで指示し事前に配布する。 |
科目群 | 法律基本科目群 |
サブタイトル |